るしにゃん冒険記 その4



 冒険の心得:別れに涙は不要!世界は青い空で繋がっている!

 暫く、森や地底湖の探索をしている間に『青にして正義』という名前を着てS43さんが旅立たれた。
彼と少しでも話せた事は俺にとって凄く貴重な経験であった。
ただ。俺とは違い『るしにゃん王国』の中核を担っていた彼が脱藩した事はこの国に少なからず大きな影響があるだろう。
こんな時に俺も次の国に行きたいと言ってもいいのか考えた…。

 その間にタマ大統領襲撃作戦が決行された。
『伏見藩国』にいた頃は共和国の藩の事はそれほど意識していなかった。
今はその作戦に出撃している幽さん、ちゃきさん、更夜さんが無事に帰還することを願いつつ冒険記を執筆していた。
用は俺は『伏見藩国』『るしにゃん王国』の人が好きなのだろう…。
そして、まだ見ぬ国の国民を好きになるのだろう…。
その時、俺は世話になった国の国民と戦う事ができるのだろうか…。
その答えはまだ見つかってはいなかった。

 時折、『伏見藩国』の事を思い出す事があった。
皆は達者であっているのだろうかと…。
帝国のニュースが流れるとドキッとして内容を見ずにはいられなかった。
ただ、俺は藩と言うものから俺自身を切り離した流浪という生き方を選んだのだ。
後悔はなかった。
ただ、この国は俺にとって優しすぎて決心が鈍りそうなぐらいいい国と言うことだ…。

 さて、残りの冒険記を書きあげて出発の準備をしよう…。
決心が鈍らぬうちに…。