るしにゃん冒険記 その6



 冒険の心得:ルールの確認はしよう!

 大統領襲撃作戦の速報が届いた。
とりあえず、勝ったという事とるしにゃんの皆が無事であるのが確認された。
ただ、これから共和国は暫く荒れるだろうと思う。
しかし、吉報を聞いて素直に喜んだ。

 出撃の前に更夜さん、ちゃきさんと共に酒場に繰り出した。
幽さんは後から合流すると事なにやらキノウツンの資料をみていたようだけど…。
 とりあえず、この街の名産品であるリンゴから作ったリンゴ酒で乾杯して色々と話をしはじめた。
まあ、酒の席というのは総じて色恋沙汰とか下の方の話が盛り上がるのが相場であり今回も例外ではなかった。
 脳内嫁が凄く過積載でその内容をきちっと説明してくれたり、俺が『ぷーとらさんって可愛いよね?』と言うと凄い殺気を飛ばされて、ちゃきさんと共に必死でなだめたりと凄い宴となった。
えっ?俺?これは執筆者の特権で書かないよ。
他の人に聞いてみれば??かなり酔っていたからちゃんと憶えているかどうかはわからないけどね。

 さて、盛り上がっている時にるしふぁ藩王が通りかかり、声をかけるとこそこそとやってきて席に座った。
そう、この卓にはノンアルコールな飲み物などはなく、るしふぁはお酒をジーっと見ているのでそのままリンゴ酒を注いであげた。
それを美味しそうに飲むるしふぁに2杯目をグラスに注いでいる時に酒場の扉からS43さんがやってきた。
なるほど、るしふぁは仕事から逃げてきたようだ。
まあ、飲んでしまったものは仕方がなく藩王がほろ酔いで仕事にならず回りにいる国民達に陽気に話しかけており、S43さんもいるという事であっと言う間に人が集まってきた。
るしふぁ藩王、S43さんの人気の高さがわかるというものだ。

 暫くしていると、幽さんも合流して『謎ハンター』の話で盛り上がり始めた。
正直、全然わからなかった。
しかし、これが星見司を多く排出している国の盛り上がり方なのかも知れない。
ちょっと適当に話をしていると向こうからゆうみさん、テルさん、クレールさん達がやってきて酒の宴に加わってきた。
そして、どんどん国民がやってきて大宴会状態に突入! 俺は少し宴から離れてその光景をみている複雑な気持ちになった。

 俺が『冬の京』からこっそりと持ってきた『醗酵』の本で作り始めた『リンゴ酒』の事を思い出した。
飲むまでには最低一ヶ月ほどかかり、通常は6ヶ月ほどかかる。
多分、この酒を皆と一緒に飲むことはなく、少しだけ持って俺はこの国を出ることになるだろう…。
残りは皆で飲んで欲しい。

 ここで買ったノートのページもほとんど残ってない。
せいぜい、一回分か二回分だな…。