TAGAMIとアルフォンス



「あなた様を迎え入れられたこと、光栄に思います」

るしふぁ王が頭を垂れる。

るしにゃん王国の王宮庭園。
水と緑の溢れるその場所に国王以下、国の高官たちが集まっている。
宴の中心には見目麗しい女性の姿。長いゴールドプラチナの髪が印象的だ。


てこてこと前に出るアルフォンス。
愛らしい少女だが、るしにゃんの立派な王猫である。
つぶらな瞳がTAGAMIに向けられる。

「にゃはは♪」

それを受け、微笑みを浮かべるTAGAMI。

(なんだかしらんが通じている…)

妙に和む一同。

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執務室の窓から見下ろす幽。
すっかりツインテールが馴染んだ変態摂政だ。
「行かなくてよいので?」
「あの人はベルカインの仇だ。あまり顔を合わせたくはない」
本当はそんなことは思っていないが、あんな美人と目を合わすとアワアワしちゃうという、なんとも魔法使いな真実を口にするわけがなかった。
「正義は間に合わなかったか…」
ACEを迎え入れる時には、共にいるものだと思っていた。
だが、彼もまた遠きゴロネコの地で
青にして正義として戦っているのだろう。

イグドラシルとはその藩国の運命を示すものだという。
その運命の樹形図から、
<堕落した謎ハンター>が消え<TAGAMI>が現れる。
これはるしにゃん王国の進む未来が変わってきているということなのかもしれない。

「誰もが戦うべき時がくる…ですかね」

呟く七海。
TAGAMIの後ろについたバックの中の聖銃が、少しだけ、揺れた。
それだけだった。



(注:これ書いた時は正義戻ってくる前だったんです)