星見司第3級試験回答 クレール

ステージ2 イベント30 星見司第3級試験に対する回答です。


◆設問1 星の寓意を実例3つ以上あげて説明しなさい。 実例1:式神の城 Paradise Typhoon より
>それは
>夜が暗ければ暗いほど 闇が深ければ深いほど 煌々と照らす一筋の灯
>悲しみが深ければ深いほど 心が痛めが痛むほど 燦然と輝く一条の光
実例2:GPM Sランクエンド5分後のテキストより
>天には星空が映され、それが次々と青く染め上げられていく。
実例3:http://blog.tendice.jp/200612/article_6.html
>宇宙と書いて、”ネット”と呼ぶのだ。
実例4:http://blog.tendice.jp/200701/article_99.html
>「心が曇ったら、澄んだ空や輝く星を見なさい。貴方の澄んだ空や輝く星が、それが何かは知らないが」

ニーギとクルスが歌うこのアラダの歌は夜や闇を照らすそれの光と,
悲しみや心の痛みに応えて輝くそれの光が同じものであるかのように歌っています。
なぞなぞのようですが,前者は星の光を後者は人の心を示しており,この歌は星と人の心を重ねています。
次にセプテントリオンでは,星を世界に,宇宙を七つの世界に見立てて自らの勢力図を描いています。
また,式神の城Uで現れた玖珂晋太郎は,その存在,その台詞共に人と世界が近しい存在であることを暗示しており,
GPO白の章では鈴木は一人の人の心を救うことを一つの世界を救うことに例えています。
このことが星は世界と人の心との両方の寓意であることを裏付けています。
そして,アイドレスの時代は宇宙をネット,ワープの一種をアドレス直撃ちやリンクゲートと表現しています。
ですがネットと呼ばれるものはアイドレスの時代の星系図を平面航法投影したものだけでなく,
ワールドワイドウェブもまた蜘蛛の巣と表現されて式神の城事件ではそのネットワークを利用して日和子が城を呼び出しました。
このことからネットという呼び名はアイドレスの宇宙がインターネットであることを暗示しており,ネットが宇宙であるなら,そこに浮かぶ星はインターネットのサイトであると考えられます。
 
よって,以上をまとめると「星」という言葉には
・世界
・人の心
・インターネット上に存在するサイト,
の3つの意味が込められており,トーゴは曇り空と澄んだ空,闇と光を対比させて
心が沈むときは希望を見出せる何かを見なさいと亜細亜に言っていると思われ,
この場合は,彼女の心の支えになっている人物,つまり吹雪センセイのことになります。

◆設問2 瞳が青いの寓意を実例3つ以上あげて説明しなさい 実例1http://www.alfasystem.net/novel/return/18-5.htm
>対峙するブータは瞳を開いた。闇がくらければくらいほど、それは青く青く輝いていた。
実例2:エースDOJOSIDE−Aゲーム1 Aの魔法陣掲示板ログより
>貴方の瞳が内から青く輝きはじめます。
>瞳が青く輝きだし、貴方の動きにあわせて残像を残しだします。
>貴方は瞳を青く輝かせました。
>貴方の瞳が内から青く輝きだしました。
実例3:http://blog.tendice.jp/200605/article_5.html
>SD:全部通った。みんなの目が青くなった。
実例4:http://blog.tendice.jp/200612/article_1.html
>帽子から小さく見える薄目をあけて遠い未来を見るロボの瞳のその全体が青く青く輝き始めた。
実例5:http://blog.tendice.jp/200612/article_134.html
>その瞳はいつものように茶色かったが、物語は、ここで彼の瞳は青かったと書く。

この寓意は,何かと戦うときに現れています。
自分よりも遥かに強そうな敵だったり,1対多の圧倒的劣勢だったりするときで,
それでも彼らは諦めずに勇気を出して戦いを挑みました。
また,青く輝く瞳についてはAの魔法陣ルールブック203ページに説明が載っています。
以上より,青く輝く瞳は彼らがリューンの味方する真の勇者である,または正義を体現しているということを示していると思われます。

◆設問3 にれの木の木陰の寓意を実例3つ以上あげて説明しなさい。 http://blog.tendice.jp/200603/article_54.html
>にれの木の陰から造作もなく現れたのは、ミーシャが見たこともないような筋肉をした蛮人だった。
http://blog.tendice.jp/200612/article_96.html
>SD:貴方が出てくるのはにれの木の陰からだ。
http://blog.tendice.jp/200612/article_101.html
>にれの木の木陰から続々と姿を現したのは真琴中隊の第4小隊、第5小隊、第6小隊の面々である。
http://blog.tendice.jp/200701/article_99.html
>傍のにれの木の木陰から、大きな人がふわりとでてきた。

一つ目の例はミーシャが死ぬのを助けるために
二つ目の例は知恵者の英雄召還に応え,OKと戦うために
三つ目の例はKOに消されそうな瀧川を守るために
四つ目の例は亜細亜の涙を止めるために
それぞれにれの木の陰から誰かが現れます。
全てに共通しているのは彼らが何かと戦い,誰かの不幸を止めるために現れていることです。
また,Aの魔法陣ルールブックではにれの木ではありませんがあしきゆめと戦うために木陰から現れるのは勇者達と決められています。
よって,にれの木の木陰,そこから現れる者は誰かの悲しみを,誰かの不幸を止めるという意味があると思われます。

◆設問4 投票ボーナス4 谷口&咲良に寓意があることを推定しなさい。
この話に寓意が存在することを推定できる材料は4つあります。
 1:舞台が深夜である http://blog.tendice.jp/200701/article_15.html
>「火を消しなさい。星を見るには、まず、夜が暗くなくては」

より,舞台が深夜であることは,星を見るため,つまり石田と谷口の心の動きを浮き彫りにするためだと思われます。
 
2:天気は雪,つまり空は雲に覆われている http://blog.tendice.jp/200701/article_99.html
>「心が曇ったら、澄んだ空や輝く星を見なさい。貴方の澄んだ空や輝く星が、それが何かは知らないが」

より,心と空や星は対比していて,ここでは登場人物の心が曇っているのですが
>大きな背中が、あんなに縮んでいる。
の一節から,心が曇っているのは谷口であり,曇り空に降る雪は彼の悲しみを表していることがわかります。
 
3:人間と人間でないものと指揮官と指揮官でないものを対比させている。
石田は空先生の言葉を自分と谷口に当てはめています。

4:石田は「にれの木の木陰から現れるように」歩き出した
設問3より,にれの木の木陰から,神木の木陰から現れるそれは悲しみを終わらせるものです。
石田は谷口の悲しみを終わらせるために歩き出しました。

以上4つの表現は単体ではただそれだけですが,
比喩や寓意を重ねることで全く別の寓意を作り出すことが出来ます。
儀式魔術のように。

◆設問5 投票ボーナス4 谷口&咲良の寓意はなにか。 http://blog.tendice.jp/200701/article_92.html
>”当たったら、なにを、かおうっかな”
>”貯金させます”
>咲良猫と谷口犬のデートの模様 91107002

とあるように,石田は猫,谷口は犬に比喩されています。
つまり,石田をにゃんにゃん共和国,谷口をわんわん帝國とすると,
この物語は今の帝國と共和国の関係を暗示していることになります。
ですが,これだけであるとは思えません。
吉田の指が吹き飛ばされた原因は整備不足だったり経験不足だったりしますがそれ以上に,戦争があることです。
また,石田は猫と谷口は犬と表現されていますが,帝國と共和国のように戦争をしているわけではありません。
彼らのように手を繋ぎ,共に歩くことができれば。
血で血を洗うようなものではない別のイグドラシルへ歩みを進めることができるのではないでしょうか。
私は,この物語にこのような思いが込められていると思いました。
そして私がこの回答を書くよりも早く,それは遥か昔にトーゴ師が答えていました。
これを抜粋することで,この設問の解答を終えようと思います。
http://blog.tendice.jp/200701/article_15.html
「八神くん。力の奴隷にはなってはいけないよ」
トーゴはそう言うと、まだあどけない八神の頭に手を載せ、優しく言った。
「<ことわり>は力だ。我々理力使いだけが使う、万物を分けえる覇者の剣だ。だが何でも切って良いわけではない。決して」
トーゴはそう言って、空を見て言った。
「我々は山と蟻の中間だ。蟻でもないし、山でもない。山を裁く権限もないし、蟻をさばく権限もない」

八神は震えた。それは帝國では裏切り者が使う言い回しだった。
「それは猫の言い分です。お師さま。統制こそが無秩序と秩序を隔てる犬の<ことわり>です」
「我々だけが正しいわけでもなかろう。八神くん」
静かなトーゴの言葉に、八神は絶句した。

そして小さな声で言った。
「でも、猫は悪いって」
「誰かが言ったそれが君の、<ことわり>なのかい?」