るしにゃん王国  T15 政府広報


摂政就任のお知らせ



    ■ 就任挨拶

この言葉を目にしている人は、おそらく白けた気分でいるのだと思います。
ただ、上に立った者の顔と名前が変わっただけで、本当のところは何も変わらないのだと。
いやむしろ、このまま。この国はずっとずっと変わらない方がいいと思っている人の方が多いのではないでしょうか。
変わってしまえば、いや変えようとするだけでもまた悪いことが起きる。
だから、今のままがいいと。
そうと考えてしまうだけの事が、今までにこの国に起きてきた事も確かです。
けれどそうして変わらないままでいることは、真昼の中で目も耳も塞いで座り込んでしまう事と同じではないでしょうか。

どうか目を開けて、耳を澄まして、貴方の周りをよく感じてほしいのです。
たとえ狩りに長けた人でなくとも、森に生きるこの国の人ならば知っているでしょう。
森は、毎日同じではない。
一昨日と昨日、昨日と今日、今日と明日。そんなわずかな間でも変わります。もっと時間が経ったならば、それ以上に変わっている。
季節は巡ります。人や獣は生まれて育ち、老いていきます。草木は芽吹き枝葉を伸ばしていずれ枯れ、華は咲いていつか散ります。
変わらないものなど、この世にはありません。

そして、変わること。それ自体は悪いことではないと、僕は思う。
そうでなければ、命も、季節の巡りも森の恵みも、何もかもが悪い事でしかない。
同じように、一見して悪い事に見えても、いつか良かった事になるものもある。
落雷に焼かれて生まれた森の空き地に、いつか新しい草木が芽吹いていくように。

それらは皆、森そのものを壊す変化ではないはずです。

僕がこれより先に望むものは、そうした変化です。
今のままでも、この国に生きる事は出来る。けれど、そうしてただ生きていくだけが、命の使い方ではないと思う。
同じように僕は森と、そこに生きる人や命を壊そうとするものを許さない。
たとえば、少し前に起きた麻薬事件。あれに厳しくあたったのは、それが人の心を狂わせ、自分とその周りだけを生かそうとする悪意によるものだった為です。
それは、欲に駆られていたずらに茸や木の実を貪り、木の根元を踏み荒らし、若木を切り倒すのと同じ、森を枯らしていく行為に他ならない。
自らの為だけに森を、命を貪ろうとするものを、これより先も許す気はありません。

けれどもし、それが間違いだと自分自身で気付いたのならば、共に歩む事は出来ると信じたい。

過去は消えません。消したり変えたり出来るものでもなく、してもならない。
それよりも大切なのはそれによって生まれた現在と、これより先に造る未来であると。
今より先にこうありたいと願う事がひとつでもあるのなら、それを叶えるような立場でありたいと僕は願います。
その為の努力も、惜しむつもりはありません。

これより先の未来を共に造りましょう。

るしにゃん王国新摂政 ノーマ・リー







呪いの麻薬への再対応と猫士配属のお知らせ


    ■ 呪いの麻薬への再対応

呪いの麻薬について依然大規模な取締りを致しましたが、麻薬に再度呪いをかけて全国を回ったものがいるらしく、
王国内に再び呪いの麻薬が存在している可能性がある事がわかりました。
これの対策と致しまして、サイキノン系の麻薬が出回ったときと同様に医薬品工場を持つ藩国の協力のもと、解呪治療薬を用意いたしました。

この解呪治療薬は、王立医学院と北部病院の2箇所で軽い健診を通じて無料配布がなされるほか、
前回の取り締まりの結果労役の刑罰を受けている者の中で治療が必要な者にも無料配布いたします。

今回解呪治療薬を受け取る者、すなわち治療の意思がある者に対しては反省がなされていると考えて警告のみとし、罪に問うことはいたしません。
しかし、一度解呪治療薬を受け取って治療を受けたにも関わらず再び麻薬に手を伸ばしたものについては、
治療と共に前回の取り締まり同様の労役の刑罰に処しますので、ご注意ください。


    ■ T15の猫士の配属先について

T15の猫士の配属先についてお知らせいたします。
このターンは、T14に続く国内の建て直しを念頭に、不正活動や犯罪を制限するために治安維持能力を強化する方向として、
3分の2の猫士には警官としての活動を、3分の1の猫士には前ターンに引き続き医療施設にて医療支援活動をお願いいたします。

この配置は先に述べました呪いの麻薬の治療薬の配布にも対応しており、健診及び治療薬の配布活動の応援戦力であると共に、
国内で悪しき呪いの麻薬を拡散させぬようにするためのものであります。
どうぞ、よろしくお願いします。