共和国環状線・るしにゃん王国駅

【施設建設企画】
◎ 建築物
 共和国環状線の設置と、それに伴い駅に資料館・図書館を併設する。

○ 意図
 大災害の再発を予防する一環として互いに間違いを指摘しあえるようにするために知識の普及を行うため、
 また、国の教育政策として、これまでの情報を集めたものを国民及び他国民が利用できるよう資料館・図書館として建設することになった。

○ 効果
 教育水準の上昇、国民及び他国民への啓発、建設による雇用増大
 共和国全体で共同で環状線の作成を行い,輸送問題の解決を図ると共に各国の交流を活性化させる。


【ある旅人の手記・るしにゃん王国編】
環状線を走る列車がるしにゃん王国に差し掛かると,車窓が映す景色の向こうに緑の濃い森と,きれいな湖が見えてきます。
しばらくすれば列車は森の中に突入しますが,列車からは森の中の様子を伺うことは難しいかもしれません。
線路によって生態系を寸断し,また生き物が線路内に侵入して事故が起こる,といったことがないように高架化がなされているからです。
もちろん,ただ高架化しただけでは鳥をはじめとするものが侵入してくる可能性もありますので,
その上でチューブ状に路線周辺を透明で環境汚染のない硬材で覆い,生態系への影響を最低限に抑えるといった配慮がなされています。

とはいえ森に入ってその緑を眺める時間もそう長くはありません。ブレーキと共に列車は下降をはじめ,るしにゃん王国の駅に到着です。
▽ 共和国環状線・るしにゃん王国駅

他国からるしにゃん王国の駅に来た人々は,誰もが石畳の広めのホームに降り立つと同時に上を見ることになるでしょう。
ホームにはもちろん屋根がついていますが,それよりも大きな屋根がその上に高く見えるのです。
森国人の象徴とも言える樹木,それも大樹と形容できる大きさのものがその背丈を長く伸ばしており,大樹が広げる両腕の枝葉が駅を覆っているのです。
風に吹かれてざわわとそよぎ木漏れ日が揺れる様子に,まるで来訪者を温かく迎え,また旅立つ者を強く送り出そうとする心を感じるのは,私の感傷でしょうか。
時間さえあればホームに点在する木製のベンチに座ってあの木を眺めて過ごしたいと思うのですが,今は目的のある身です。先へ進みましょう。

さて,るしにゃん王国の改札口は地下にあるため,階段で降りなくてはなりません。
たまにですが,階段での移動が不自由な方のための理力と魔法によるリフト移動がなされている光景も見られます。
この国では魔法使いの方々が駅の警備や障害者支援にに出向いているようですね。

ホームを降りてロビーにたどり着くと,目に付くのは多くの土産物の出店とブースです。
帝國との交流点として帝國の出稼ぎ民や観光客向けのにゃんにゃん共和国ゆかりの品が様々に集められているようで,
その半分ほどは情勢・時勢によって有名なものを集めて常に様変わりするみたいですね。
たとえ当地でお土産を買い忘れたとしても,この駅の出店に寄れば知人やご近所さんへのおすそわけができそうです。

土産物屋の誘惑に勝って地下の改札口を通り抜けると出口が見えるのですが,
その手前に他の国にはない珍しいものがあります。消毒薬の匂いが漂う白い空間,駅のための医務室です。
駅前に医務室があるというのはなかなか意外な光景ですが,利用者の健康と安全を心配していると思うと,安心して旅ができるというものですね。
▽ 併設された医務室

では,そろそろこの駅を出ましょう。この駅には3つの出口があります。
うちふたつは改札口から左右に分かれて地上に出る通路です。
階段ではなく横に広く奥に長いなだらかな上り坂となっていて,バリアフリーを意識しているようです。
丁寧に整備されて歩きやすいとはいえ,なんだか自然の洞穴から脱出するような錯覚もあり,わくわくしますね。
そして3つ目の出口は,実は駅に併設されている建築物への入り口です。
▽ るしにゃん王国駅付属図書館・資料館


この建築物についてはまた後日訪れるとして,今は本日の宿を探すことにしましょう…。