| 
 
設定文
るしにゃん王国に敵偵察部隊の情報が流れる。
 「時速2万キロで、高度が50kmだと!?」
 「冗談じゃない、そんなものをどうしろってんだ!」
 
 るしにゃん王国の神殿は、この未曾有の危機に大きく揺れていた。
 そんな時、一人の技族が口を開いた。
 「楽勝ですね」
 はっぷんは、口を開いた。
 「ここに、従来のミサイル基地を大きく改良を行ったものを用意しました。すぐに出来ると思います取り掛かってください。」
 はっぷんは、図面を広げて聞こえなかったのかと言って。技師を動かし始めた。
 
 めぐりあわせがよかったのだ、るしにゃん王国は以前F・E・Gと聯合を組んでいたことがあった。
 従来型のミサイルでは、これほどの高度には不可能であったが、F・E・Gとの聯合によって相互の技術提供が行われることになった。
 宇宙開発でもっとも進んだ技術を持つF・E・Gから得られるものは大きい。
 現実世界で、ミサイルの開発とロケットの開発の技術は密接に関連付けられる。
 はっぷん技術長は、早速F・E・Gからの技術を取り込み始めた。
 いままで以上の距離を出すには、単純に噴射速度と重量比を上げる必要があった。
 この問題を解決したのが、F・E・Gのロケット技術であった。
 化学燃料による噴射を最大限上げるための技術を彼らから吸収していたのだった。
 しかし、それでもこの事態に間に合わせたほどの対応のよさには別の理由があった。
 各国が、新型I=D等の開発や職業制服に他国が夢中になる中、
 るしにゃん王国のはっぷんは、事態を見据え防衛施設の完備に乗り出していたのだった。
 
 ミサイル施設事態の流用とはいえ、その切り替え作業は夜通し続き作業員の疲労はピークであった。
 それを打開したのが、Tntであった。
 まず、切り替えのカードリッジタイプの開発であった。
 これにより、複雑な作業が不要になり、専門の技師以外の作業も可能となり負担が軽減された。
 さらに、これらの大量生産施設をつくり作業速度が上がったのである。
 また、専用の取り付け機器も開発し、これによりミサイル基地の改良は大幅に進んだのであった。
 しかし、これらがスムーズに行ったことは一概に多くの技族や護民官、法官、参謀での国民の活躍による資金の潤いであったといえるのは間違いないことであった。
 
 そして、ここで打ち上げられるミサイルには普通でない工夫がなされている。
 作動した信管は刺激する弾頭には紋様を刻み魔力を送り込んだ神木の削りだしたものを用いている。
 弾頭の表面に刻まれた紋様は誘爆を防ぐための防壁になるとともに超常的保護によって物理的減速要因を軽減し、推進剤をより効率的に使用することを可能にしている。
 弾頭がウッドチップでは威力がたかがしれていると思われるかもしれないが、これはただのウッドチップではなく、魔力・理力に浸かり、森国人の精神を受けて瞑想通信をしてきた神木の木である。
 瞑想通信によって魔力を送り込むことで物理的・科学的破壊ではなく魔術的破壊を引き起こすことができるのだ。
 その力は中距離の戦闘が得意な魔法使いの射程をそのまま延ばしたもので済むほどではなく、蓄積した魔力や、戦闘のときよりも時間をかけて作られる儀式魔術のおかげで他国のミサイルに引けをとることはない。
 それどころかこのミサイルは上空に上がってから落ちてくるように設定することで、地上や低空の敵を攻撃することも可能なようにしており、対空戦闘以外も想定した作りになっている。
 だが、こんなミサイルにも問題があり、それは信管の作動をはじめとする攻撃に関わる一連の動作に魔力が使われているため、魔法使いがいないとただのウッドチップバーになってしまうことである。
 
 [文章:ちゃき、クレール]
 |